お口と身体は切っても切れない関係です!その中にある糖尿病とは?
こんにちは、院長の小野です。
糖尿病の正式名称をご存じですか?
それは、「高血糖症」です。
糖尿病はむし歯と同じく、数千年の歴史を持つとっても古い病気です。
その昔、糖尿病は「おしっこがとめどもなく流れ、痩せおとろいていく原因不明の病」として、長い間恐れられていました。
昔のお医者さんは、患者さんのおしっこが甘いことに気づき「ハチミツの様に甘いおしっこがジャージャーと流れ続ける病気」すなわち「糖尿病」と命名したのです。
「なんだ、じゃぁやっぱり糖尿病が正しい名前じゃない」と思うかもしれませんが、少々違います。
その後、甘いおしっこの成分はブドウ糖であることが突き止められ、血液に含まれるブドウ糖(血糖)が異常に高くなると、おしっこにブドウ糖(尿糖)があふれてくることが分かりました。
具体的には、血糖値が160~180㎎/dlになると、おしっこにブドウ糖があふれ出します。
高齢者や糖尿病患者さんの場合は、それよりも大きくなっていて、血糖値が200㎎/dl近くになっても尿糖が出ないこともあります。
このため、糖尿病はおしっこではなく、血液の血糖で診断されるのです。
本来は「高血糖症」と呼びますが、親しみの深い「糖尿病」と呼ぶようになったのですね。