フッ素はむし歯予防の強力サポーターです。
知りたい、フッ素の効果!
こんにちは、院長の小野です。
今回は、フッ素の予防効果についてお話をしていきましょう。
歯は、じつはむし歯菌の酸に触れたり、私たちが食べ物を食べることによって、少しずつ唾液へと溶け出して行きます。
歯の結晶はカルシウムイオンと水酸化物イオン、リン酸イオンという3つの結合で出来ていますが、むし歯菌の酸や酸性の食べ物に触れるとバラバラになりイオンに戻り、唾液に溶け出す(脱灰)のです。
一方、唾液中に溶け出した歯のイオンは、唾液中で過飽和になると、再び結晶化して歯に戻ります。
これが再石灰化(歯の修復)です。
中学の理科で、ミョウバンが結晶にもどる実験をしたことを覚えていますか?
それと同じ現象が唾液と歯の表面でもつねに起きています。
そして不思議なことに、唾液の中にあるフッ化物(フッ素)イオンがあると、再石灰化スピードが上がります。
水酸化物イオンの代わりにカルシウムイオンとリン酸イオンを引き連れて、スピーディーに結晶化して、脱灰して歯の表面を修復します。
しかもその結晶は硬く丈夫で、より歯に溶けにくい性質があります。
また、吹っ掛けイオンがくっついた歯の結晶が、再び酸に溶けイオン化して唾液に溶け出すと、唾液中にイオンが充実し、次の結晶化も当然ながらスピーディーになります。
歯磨き剤のフッ素は、こうした好循環をお口の中にもたらしてくれる、むし歯予防の強力なサポーターと言うことです。