根面う蝕の治療法って?
こんにちは、院長の小野です。
根面う蝕は、発見も治療も簡単ではありません。
根面う蝕がよく発生するのは、歯と歯のあいだの根元まわりなのですが、この部分は歯茎で隠れているため、異常に気づきにくいところでもあります。
くわえて、根面のむし歯は歯肉のなかにある歯の部分へと広がっていきますので、どこまでむし歯が広がっているのか、判断がつきにくいです。
早期に発見し、病変の範囲を正確に判断するにはどうすべきか、そのための一つのツールとして注目されているのが、フッ化ジアミン銀製剤です。
耳慣れないものと思われますが、「サホライド」とも呼ばれている製品です。
このフッ化ジアミン銀製剤は、むし歯になっているところに塗ると黒く変色します。
このフッ化ジアミン銀はむし歯になってしまったところのタンパク質と反応して健全なところとむし歯のところが黒白とはっきりわかるようになります。
ただ、歯根の全周にむし歯が進んでいることがわかった場合、これを削って詰めていくと場合によっては、歯が折れてしまうことがありますので、その場合はフッ化ジアミン銀の凝固作用を期待して、進行の抑制に努め、経過を観察していくことになります。