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代用甘味料の種類と、むし歯菌への作用

代用甘味料の種類と、むし歯菌への作用

こんにちは、院長の小野です。

  • マルトース

デンプンを麦芽によって加水分解して作られるもので、「麦芽糖」とも言われます。

甘味度はスクロースの約32%です。

水飴として利用される事が多いです。

むし歯菌の栄養にはなりますが、純粋なマルトースは、単独で摂取したときもスクロースと共に摂取したときも、むし歯菌がグルカンを作るのを邪魔する作用があります。

  • パラチノース

天然には蜂蜜に僅かに含まれる糖質。

甘味度はスクロースの約42%。

お口の中の細菌に分解されず酸を作らせにくいだけでなく、むし歯菌がグルカンを作るのを阻害する作用をもっています。

消化吸収速度がスクロースの5分の1程度なので、血糖の上昇が穏やかです。

そのため糖尿病患者さんの食事の砂糖の代わりに用いられています。

  • マルチトール

糖アルコールの1種。

マルトースを還元して作られ、「還元麦芽糖」とも言われています。

耐熱性に優れ、甘味度はスクロースの約80~90%。

甘さの質もスクロースに近いです。

還元水飴の主成分です。

むし歯菌の栄養にもならず、単独で摂取したときも、スクロースと共に摂取したときも、むし歯菌がグルカンを作るのを邪魔をする作用があります。

  • キシリトール

糖アルコールの1種。

白樺の木に含まれます。

キシロースを還元して作ります。

さわやかでくどくない甘み。

甘味料もスクロースの約80%と高い。

溶解するときに熱を吸収する性質があります。

キシリトール配合の食品に清涼感があるのはこのためです。

糖アルコールの性質として、むし歯菌の栄養にならず、グルカンを作る材料にもなりません。

  • 人口甘味料

サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロースなど。

多くはスクロースの数百倍の甘味度を持つ物で、甘さを出すために用いる量が糖類に比べ桁違いに少なくて済みます。

そのためむし歯菌の栄養にならず、むし歯菌への影響は正負どちらの意味でも大きくありません。

これってどうなの?

オリゴ糖

オリゴ糖には整腸作用を示す機能性食品として用いられています。

しかし、製造原料にスクロースが含まれていますので、ほとんどのオリゴ糖にはむし歯の予防効果は無いと考えられています。

ただし、グルコシルオリゴ糖には動物実験でむし歯菌を抑える効果が認められています。

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