口内炎がなかなか治りません。市販薬を使っていますが一行に治る兆しが見られません。
一度病院に行った方がいいですか?
「口内炎」はお口の中に生じる炎症の症状の総称です。
一般的には「アフタ性潰瘍」の症状をイメージされると思います。
アフタの原因は現在の医学では不明な点が多いですが、誤って舌や頬を噛んでしまった後の治りが芳しくなく、そのままアフタになってしまったと言う経験のおありの方は多いでしょう。
その他にも、入れ歯や歯の詰め物が当たっている、大きなむし歯などで歯が欠けて、とがった部分が当たっている、舌を歯に擦り付ける癖がある、などの場合も口内炎が出来やすくなります。
また、細菌やカビ(カンジダ菌)やウイルスなどの原因で口内炎が起きることがあります。
こうしたケースは、限られた部位だけでなく、お口の中の全体に水ぶくれやただれ、白い苔の様な物などが出来るなど、比較的に強い症状が自覚出来るのも特徴です。
口内炎が「いつもと違うな?」と感じられた際は、すぐに歯科医院か歯科口腔外科の専門医に診てもらいましょう。
そしていつ頃から出来ているのか?どのような症状があったのか?誤って噛んでしまったことはないか?など詳しいことを伝えてください。
入れ歯や詰め物などが当たっている場合は、当たっている部分を削って丸めるなどをすれば2週間程度で治ってしまうことが多いです。
痛みが強い場合は、炎症を鎮めるステロイドを含有した軟膏を塗ると、治りが早まることもあります。
しかし、それでも良くならない口内炎には、悪性腫瘍(がん)や前がん病変(白板症)の可能性があり、その場合は口内炎の部便が硬く触れるとしこりの様に感じられます。
炎症の縁の部分がなんとなく境界不明瞭で色も不規則、白と赤が混ざった様な色をしている時もあります。
一般的なアフタなどは、食事をしたり触った時に痛みますが、悪性腫瘍の場合は痛みがあまり無いことが有りますので、痛みがないからと言って、それだけでは安心できません。
経過をみても、何ら変わりが無い場合には、組織をとって精密検査を受ける必要もあります。
また、全身疾患のベーチェット病やクローン病に起因する場合もありますので、不調があれば、歯科医院か歯科口腔外科の受診をお勧めします。