代用甘味料とむし歯の関係は?
こんにちは、院長の小野です。
では、砂糖の代わりに代用甘味料がお口の中にある場合は、むし歯にどのような影響を与えるのでしょうか?
3つの点から、むし歯の「衣食住」を邪魔します。
では、先ほどのスクロース(砂糖)とむし歯の関係から、スクロースが代用甘味料に置き換わった場合を見てみましょう。
代用甘味料は3つの点から、むし歯の「衣食住」の邪魔をします。
まず、代用甘味料が入った飲食物を摂取すると、むし歯菌はエサだと思ってこれに飛びついてきます。
ですが、①スクロースと違って、むし歯菌は代用甘味料を栄養にできません。
そのため、むし歯の原因である酸を作れません。
よく言われる「代用甘味料がむし歯菌のエサにならない」というのは、このことです。
また、②むし歯菌はスクロース以外からはネバネバしたグルカンを作れません。
代用甘味料にはグルカンを作るために必要なグルコースが含まれていなかったり、含まれていてもむし歯菌が分解できない形なのです。
グルカンが作れないということは、それが層になってできるバイオフィルムも作れなくなります。
さて、ここまでが2つ。
最後の1つは「スクロースと一緒に代用甘味料を摂取したとき」に関係をします。
これまでの説明は、スクロースが入らないで、甘味料として代用甘味料のみもちいた飲食物を摂取したときのお話でした。
スクロースと代用甘味料が同時にお口の中に存在するとき、むし歯菌はスクロースをグルカンとフルクトースに分解します。
そしてグルコースをつなぎ合わせて、グルカンを作ろうとするのですが、この時ある種の代用甘味料があると。③グルコースが繋がらなくなり、グルカンがうまく作れなくなります。
とは言え、この3つの作用は、すべての代用甘味料が等しくもっているわけではありません。
代用甘味料によっては、①だけ、あるいは①と②だけしかないものもあります。