ファイバーコアは万能でしょうか？
こんにちは、院長の小野です。
前回は、ファイバーコアを使った治療には、さまざまなメリットがあることをお話しをしてきました。
ただ、残念なことに、どんな治療にもできることとできないことがあるように、ファイバーコアを使った治療も、すべての患者さんに行えるわけではありません。
ファイバーポスト＋レジンコアの土台は、なんといってもその材料自体は、金属程の強さはありません。
そのため、噛む力が強すぎたり、あるいは土台の基礎となる患者さんご自身の歯に一定の強度がないと、土台がこわれてしまうことがあります。
金属の土台は硬くて丈夫で、強いちからがかかってもコア自体は壊れません。
そのため、楔のように働いて、時に、基礎となる歯根を縦にわってしまうことがあります。
それに対して、ファイバーポスト＋レジンコアの土台は、材料に柔軟性があり、幸いに縦割れの危険は少ないものの、コア自体が割れて頭がもげるような割れ方をしてしまうことがあります。
噛む力が特に強い方、大きなむし歯を作ってしまい残った歯質が少ない方、また何度も治療を繰り返しているうちに、歯質が減ってしまった方の場合、ファイバーポスト＋レジンコアの土台では、噛む力に対する耐久性が不十分になるおそれがあります。
そこで金属のポストでがっちりと土台を作り、その上で噛む力をコントロールしながら差し歯をまもっていくことが大切なこともあります。
いずれにしても、健康な資質が十分残っている方が治療の選択肢が増えます。
予防をして歯質を失わないように大切に守っていくことが大事ですね。
インドアビュー