お口の中に、差し歯はありますか？
その差し歯がどんな構造でできていて、どんな材質が使われているか、ご存知ですか？
こんにちは、院長の小野です。
差し歯は、患者さんのご自身の歯根を上から被せてある築造物です。
その耐久性のカギを握るのは、やはり「土台」です。
その土台の材質についてお話しをしていこうと思います。
従来、歯の土台作りの材料には、まさに建築物の鉄骨のように、おもに金属が使われてきました。
金属のポストや土台は、丈夫で信頼の高い材料として評価され、現在も多くの治療で使われています。
一方、新しく登場したファイバーポストは、天然の象牙質と同じくらいの硬さを持ち、曲げ強さもあって天然歯との親和性が高く、歯の破折のリスクが下がること、そして差し歯の色に影響を与えないことから、審美治療を中心に広まっていきました。
言外、メタルフリーの一躍を担ってもいます。
では、その「ファイバーコア」とは何？
ファイバーポストとは、繊維（ファイバー）でできた芯棒（ポスト）のこと。
差し歯の治療で被せ物を入れるとき、その土台を丈夫にするために使われているグラスファイバーの芯棒です。
大きなむし歯ができたとき、ばい菌に汚染された神経をきれいに掃除をし、歯の半分を残してそこに被せ物を被せ、もう一度使っていこうというのが、差し歯の治療です。
歯質を失って弱くなった歯は、再び噛む力に耐えられるように補強をしなければなりません。
それが差し歯の土台作りで、家の基礎を作るとき、コンクリートの中に入れる鉄骨のように、強度が必要なところに芯棒を使うのです。
この材料の１つがこのファイバーコアです。
ただ、このファイバーコアは万能ではありません。
治療した歯に充分の歯質が残っていないと実は使えません。
「歯質が足りない」、「噛む力がとても強い」という時には、従来の金属のコアの方が耐久性のよい差し歯になることもあります。
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